コロナ禍に卵巣のう腫で入院した記録、【入院3日目(術後1日目)】編です。
前回はこちら→【腹腔鏡手術】コロナ禍に卵巣のう腫で入院した記録【入院2日目(手術当日/術後)】
目次
入院までのあらすじ(毎回共通)
あるコロナ禍の初夏、卵巣のう腫(チョコレートのう胞)4cmと診断。
→通院しながら経過観察を続けるも、1年後10cm以上に成長。
→日常生活にも支障が出てきたため、腹腔鏡手術(腹腔鏡下手術)を決断。
コロナ禍ならではの入院の様子を記録していきます!
入院前の自分がありのままを知りたいと思った経験から、前向きな内容だけでなく辛かった体験、不安なども正直に書いていきます。
多くの方が書いているように、私もいざ入院してみると「あれ!?聞いてたのと違うぞ!?」ということが多々ありました。本当に、病院やその人によって対応・感じ方・症状の出方は違うのだと思います。
辛いことも楽だったことも、あくまで私の場合なので参考程度に読み飛ばしてくださいね。この記録が少しでもお役に立てば幸いです!
【入院3日目(術後1日目)午前】
お昼頃までは辛かったものの、午後からは復活してきてひと安心。長い1日だった~。
5:00頃
ほとんど眠れないうちに朝が来る。ようやく外が明るくなってきて、少し救われた気持ちになる。
5:30頃
看護師さんが採血に来る。早く起きたくてそわそわし始める。
8:00頃
先生の回診。ここで心電図モニター・血圧計・指先の酸素飽和度計が外れ、少し身体が解放される。とはいえまだ点滴と尿カテは付いたまま。「もうすぐ点滴終わるので最後に痛み止め追加しておきますね、この後担当の看護師が来るまでは1人で起き上がったりしないでくださいね~。」と言い残し、先生とサポートの看護師さんは立ち去る。
あとどのくらいだろう、同じ姿勢で寝すぎて体調悪くなりそうなんだけど・・・と不安な気持ちで担当の看護師さんを待つ。
10:00頃

24時間以上横になっているせいなのか、はたまた痛み止めを追加し過ぎたせいなのかは不明だが予想通り体調が悪くなってくる。特にめまいと吐き気が酷い。
私は全く思いつかなかったのだが、SNSで「術後吐き気止めを貰った」という方を見かけたので、こういうときは無理せず看護師さんにお願いしてみると良いと思う。
そんな中また点滴のエラー音が鳴りだす。今回は角度云々ではなく、中身が空になったという理由のようだった。さすがに担当の看護師さんが来てくれるかな?と期待を込めてナースコールをするが、新人さんが先輩看護師に連れられてやってきた後、先輩の指示を受けつつゆっくりと点滴を外す練習をして去っていっただけだった。申し訳ないが、体調が悪すぎて「なぜ今練習・・・」という気持ちになる。
ちなみに再開の可能性があるからなのか、まだ手の甲には針が刺さったまま。管と共にネットでひとまとめにしてある状態だった。じ、邪魔・・・。
10:45頃

さすがに体調が限界になり再びナースコール。「そろそろ体を起こしたいんですが~~」と懇願すると、どこからともなく担当の看護師さんと思わしき方が登場。あれ、なんか忘れられてたっぽい?
その後、介助を受けながら手術着から入院着に着替える。「めまいや吐き気は無いですか?」と聞かれ、思わず「ちょっとあります(ちょっとどころじゃないが)」と答えてしまうお湯。そのせいで「そっか、じゃあ尿カテ外すのはもう少し様子見ましょうかね~」と死刑宣告を受ける。しまった、ここは嘘でも大丈夫だと言わなきゃいけない所だったのか!管が外れなかったらまた寝ないといけないじゃないか!
11:00頃

とりあえず尿カテがついたまま着替え完了。管が付いている分服が不自然にずり落ちてるので、腹の傷に下着と入院着のゴムが当たる当たる。
引き続きめまいと吐き気MAXの中、何故かすごい勢いでベッドを直角に起こされる。(いや痛え~が!?)と混乱していると、ベッドテーブルの上に歯磨きセットが置かれる。「飲み物はありますか?」と聞かれたので、「冷蔵庫に・・・ストローキャップのついたやつ・・・」とカオナシのようなテンションで答えると取ってきてくれた。
その後「歯磨きと飲水してくださ~い!あと30分後くらいに歩行してみるので、また戻って来ますね~!」と言い残し、看護師さんは立ち去って行った。
ぐらぐらの頭で歯磨きを始め、うがいでがっつりむせる。その後「直角姿勢で30分待機はキツ過ぎる!」とどうにかベッドとテーブルの間から抜け出そうとするが、腹に力が入れられないので苦戦する。何やってんだ自分。
11:30頃
何となくそんな気はしていたが、やはり30分が経過しても看護師さんは戻ってこない。向こうも忙しいだろうにきっちり30分で戻れなんて細かい奴~と自分でも思うが、体調がMAXに悪い時の1分は地獄のように長いので勘弁してほしい。
11:45頃
「どうですか~?」と明るく看護師さんが戻ってくる。この世の終わりかと思う程のめまいと吐き気に襲われる中、無理やり「歩けますよ!元気ですよ!」アピールをするために靴を履いて待ち構えるお湯。そして冷や汗ダラダラ、薄ら笑いを浮かべながら部屋を歩き回る。こんな状態でも案外歩けるものなんだなあ。
努力の甲斐あって(?)、「もう全然大丈夫そうですね~!尿カテ外して点滴の管も取っちゃいましょう!」とありがたいお言葉をいただく。
私が言うのもなんだが自己判断はとても危険だし、何か重大な体調不良の可能性もある。つまりは真似しないで欲しい。
【入院3日目(術後1日目)午後】
12:00頃
無事すべての管が外れる。幸い、私は尿カテを抜く際に痛みは感じなかった。なんというか、感覚としてはタンポンを抜く時に似ていると思った。
「この後流動食が来ますからねっ」とキュートに言い残し、看護師さんは去って行った。ありがとうございました。
弾性ストッキングは後で自分で脱いだ。
12:30頃

吐き気MAXのなか人生初の流動食を気合いで完食。胃下垂じゃなかったら全部吐いてたと思う(体質的になかなか吐けない)。
内容は右がスープ、中央がおもゆ、左上はハイカロリー飲料。おもゆ、当たり前なんだけどお粥の味がするお湯という感じで不思議だった。ハイカロリー飲料はバナナ味で美味しかった。
13:00頃
起きても横になってもめまいと吐き気が収まらず、為す術なく時間が過ぎる。過ぎた後だから思うが、本当に吐き気止め貰えば良かった。
ここで尿カテが外れて初の尿意。トイレに行き、人間に戻れた実感が湧く。そして少しだけ体調も回復してきた気がした。循環って大事だなあ。
14:30頃(辛い期間終了)

寝すぎて体調悪化したなら起きていた方が良いだろう!ということで暫く座っていることにした。そうしているうちにだんだんと吐き気が収まり、続いてめまいも収まる。よかった~!
しかし同じころ痛み止めも切れてきて、肩とみぞおちが猛烈に痛み始める。腹の傷ももちろん痛むのだが、肩とみぞおちはその比でない激痛。痛すぎて息が止まりそうになる。圧迫され続けていたからなのか?また若干の息苦しさもあり、横になると呼吸がしづらかった。看護師さんによれば、手術で入れたガスが横隔膜を圧迫しているからかもしれない、とのことだった。
そんなわけで点滴が外れた後も鎮痛剤が手放せなかったのだが、お湯の病院では「点滴以外の鎮痛剤は基本渡していない、もしあげられても座薬」と言われてしまったため、点滴後は持参したものを飲んでいた。もちろん病院によっては貰えるところもあるらしいが、人によっては薬との相性などもあると思うので、念のため自分で鎮痛剤を(こっそり)多めに持っていくと安心だと思う。
15:00頃~

痛みや息苦しさはあるものの、このあたりから持参した暇つぶしグッズを楽しめる余裕が出てくる。ただ、まだ笑ったり咳やくしゃみをしたりすると激痛。
食事や検温で看護師さんが来るとき以外はフリータイムなので、マンガを読んだり、ゲームをしたり、家族とLINEしたりと悠々自適に過ごす。本当ーに尿カテ抜けて良かった。
トイレも好きに行き放題でとても気楽なのだが、このあたりで生理中でも無いのに出血があることに気づく。昼は体調が悪すぎて気づかなかった・・・。看護師さんいわく、術後は手術中吸い取り切れなかった血がちょこちょこ出てくるものだから問題ないのだとか。特に腸が活動し始めるとさらに出てくるらしい。ナプキン持ってきてよかった!
ちなみに生理2日目くらいの量が出たらさすがに異常らしいので、その場合は報告した方が良いそう。
18:00頃

昼の流動食で吐きそうだったのがまるで嘘のように食欲も復活!夕食は3分粥と煮物、魚の煮付けなど。ちょっと優しめだけど割と普通のおかずだった。お粥は噂通り量が多かったので、持参した梅チューブを嬉々として投入した。
昼はピクリともしなかった腸もさすがに3分粥とおかずの前にはたちまち動き出したようで、その後トイレにて術後初のガスもクリア。看護師さんにもお医者さんにも術後会うたびに「ガス出た?」と聞かれ続けていたのでこれでひと安心。
21:00頃
消灯時間。「管のついてない睡眠最高~!!」と家族にLINEで言い回りながら無事就寝。そうは言っても身体も傷も痛いし、まだ何だか息苦しいし、布団が例によって暑すぎるので2時間おきくらいに目が覚めるのだが。枕も依然合わないし。
でもやっぱり、普通に寝られるって最高~!
【入院4日目(術後2日目)】に続く。